こんにちは!『よりごころ。』をご覧いただきありがとうございます。
福祉用具でレンタルできるものって何?
レンタルできなかったらどうすればいいの?
ご家族で介護が必要になった際に、必須となるのが福祉用具です。
車いすや介護用ベッド、トイレやお風呂場の手すりなど、あるのとないのとでは介護する側・される側の負担は大きく違います。
また、日々の暮らしを安心・安全にするという意味でも、やはり福祉用具はかかせません。
ですがこの福祉用具、レンタルをするにはさまざまな条件をクリアしなければレンタルできないものもあるのです。
この悩みに直面されている方も多いのではないでしょうか?
今回は『福祉用具について』レンタルできるものとできないもの、またレンタルの条件について解説します。
この記事を読んでわかること
✅福祉用具のレンタル対象者がわかる
✅福祉用具でレンタルできるもの・できないものが分かる
✅レンタルする前に事前に知っておかなければいけないことが分かる
✅レンタルできない場合の解決策が分かる
福祉用具のレンタルって何?対象は?
介護保険にある『福祉用具貸与』という福祉用具のレンタル料が安くなる制度です。これらは、要介護認定か要支援認定を受けた人が対象で、利用者の自己負担額は原則1割になります。(所得によって変わることがあります)
利用した場合は、居宅介護支援事業所または地域包括支援センターへその旨を伝え、ケアプランを作成してもらう必要があります。作成が完了した後、福祉用具貸与販売事業者にて、サービス提供の依頼及び必要な福祉用具の選定をし利用可能となります。
福祉用具にはレンタルできるものとできないものがある?
福祉用具にはレンタルできるものが限られています。レンタルできる13品目の一覧は以下になります。
①車椅子
②車椅子の付属品
③特殊寝台(介護ベッド)
④特殊寝台の付属品
⑤床ずれ防止用具
⑥体位変換器
⑦手すり
⑧スロープ
⑨歩行器
⑩歩行補助杖
⑪認知症老人徘徊感知機
⑫移動用リフト
⑬自動排泄処理装置
では『レンタルできないもの』とは何か・・・
実は福祉用具のレンタルには、いくつかの条件が存在します。具体的にはその条件に当てはまらないものに関しては”レンタル不可”となっているのです。
✓貸与に適さないもの
✓介護度によって制限があるもの
✓利用している介護保険サービスによってレンタル不可(種類問わず)
✓福祉用具以外の介護用品
一つずつ見ていきましょう。
✓貸与に適さないもの
肌に直接触れるものや、使用することで形や品質が変化し再利用が不可能なものに関しては、レンタル不可となっています。以下がレンタル不可の福祉用具です。
①腰掛便座
②自動排泄処理装置の交換可能部品
③入浴補助用具
④簡易浴槽
⑤移動用リフトのつり具の部分
✓介護度によって制限があるもの
介護を受ける人の介護度によって、レンタル利用に制限がある福祉用具が存在します。
介護度が軽い方「要支援1・2」(軽度者)、または「要介護1」の認定の方は、一部レンタルができない決まりがあります。
以下赤字の記載があるのもが、レンタル不可の福祉用具となります。
①車椅子
②車椅子の付属品
③特殊寝台(介護ベッド)
④特殊寝台の付属品
⑤床ずれ防止用具
⑥体位変換器
⑦手すり
⑧スロープ
⑨歩行器
⑩歩行補助杖
⑪認知症老人徘徊感知機
⑫移動用リフト
⑬自動排泄処理装置
殆どがレンタル不可となっています。
✓利用している介護保険サービスによってレンタル不可(種類問わず)
利用している介護保険サービスによっても、福祉用具をレンタルできない場合があります。
- 特定施設入居者生活介護
- 認知症対応型共同生活介護
- 地域密着型特定施設入居者生活介護
- 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
これらの施設に入所されている場合、福祉用具の種類を問わず福祉用具をレンタルできません。
理由としては、福祉用具のレンタル対象者はあくまでも”ご自宅での生活の自立を目指している方”だからです。
✓福祉用具以外の介護用品
介護に使うものであっても、福祉用具とはならないものも多く存在します。
・オムツ
・ウェットティッシュ
・介護用エプロン
・介護用スプーン など
このように、福祉用具に含まれないものに関しては介護に使うものだとしてもレンタル不可になります。
福祉用具をレンタルする前に事前に知っておきたい知識
ここからは、福祉用具レンタル前に知っておきたいことを紹介します。福祉用具をレンタルするご予定がある方は知っておくと非常に便利です。
区分支給限度基準額内でレンタルしよう!
『区分支給限度基準額』とは、一月あたりに介護保険から給付される金額のことです。(介護度によって金額はそれぞれ異なります)
福祉用具のレンタルは、この区分支給限度基準額内でしかレンタルできないという決まりがあります。なので、仮にこの区分支給限度基準額を超えてしまった場合は保険適用外となり、その分は自費となってしまいます。
事前に相場を調べて事業者を比較してみよう!
福祉用具をレンタルするにあたって欠かせないのがレンタル事業者です。福祉用具のレンタル料は事業者によって異なります。
各福祉用具の相場は事前に確認した上で、いくつか事業者をピックアップしておきましょう。その中で比較して、最適な事業者を選びましょう。
レンタルしたくてもできない・・・どうすればいいの?
ここまでお話してきた通り、さまざまな理由によりレンタルしたくてもできないという方、しようと思っていたが上記いずれかに該当してしまっている方もいるのではないでしょうか?
では、その場合はどうしたら良いのか?
いくつか解決策がありますので、順番に解説していきます。
1、介護保険で購入する
レンタルできない福祉用具に関して、介護保険で購入することができるものがあります。この中に当てはまるものに関しては、介護保険で購入が可能です。項目は全部で5品目。
①腰掛便座
②自動排泄処理装置の交換可能部品
③入浴補用具
④簡易浴槽
⑤移動用リフトの吊り具部分
これらに関しては、「特定福祉用具」と呼ばれ介護保険での購入が可能となります。この場合の自己負担は1~3割です。
2、例外的にレンタル可能な場合がある
介護度が軽度な「要支援1・2」、または「要介護1」の認定の方は、特定の種類のレンタル利用ができないという決まりがあるとお話しましたが、介護度の基準を満たさなくても、必要な介護・介助によって、例外的にレンタルが認められることがあることを覚えておきましょう。
『軽度者の例外給付制度』の利用にあたる条件
・要介護認定の基本調査において、必要性があると判断された
・医師の所見やケアマネジメントの判断等を市町村が確認し、要否を判断した
まずは、担当のケアマネジャーなどに相談してみて下さい。
3、自費でレンタル・購入をする
レンタルできない福祉用具に関して、自費であればレンタルは可能です。ただし介護保険が利用できない=全額自己負担となることを忘れないようにしましょう。
もちろん購入をすることも可能です。
こうして見ると自費での購入は・・・となりそうですが、こちらに関しては近日『【介護】福祉用具はレンタルと購入どっちが得?』を更新しますのでご覧ください。
レンタルできなくても方法はある!
いかがでしたでしょうか?
福祉用具のレンタルにはさまざまな決まりがあり、中には条件に満たないとレンタルできないものが存在するということが分かりました。
ですが、条件に満たないから絶対にレンタルできない・入手できないというわけではなく、他の制度や条件には当てはまっていたり、購入を検討してみるなどの方法で福祉用具を入手することはできます。
まずは、介護保険や福祉用具について理解をし少しでも事前に知識を入れておくことが大事です。
また近日『【介護】福祉用具はレンタルと購入どっちが得?』という記事を更新しますので、ぜひそちらも合わせてご覧ください。
ご清聴いただきありがとうございました。
今後も『よりごころ。』をよろしくお願いいたします。